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大阪市で働くデザイナーのブログです。ポートフォリオ→https://hiddendesignsite.wordpress.com/

『ジョルジョ・モランディ』岡田温司  時の震えに震えて

「むなしさ」は「ウアニタス」。「時の震え」という言葉は岡田温司のもの。

ジョルジュ・モランディ展を観に行く。質問を考えなければならない。仕事にしていいのか、仕事、なので、わたしの。それで岡田温司さんの本を読んでいる。

きゅうに、埃について語りはじめる箇所がある。宇宙塵ジャコメッティも出てきてぐいぐい読み進めるうちに、埃を語るのにけっこうなページを割いていることに気付く。綴ることは、記すことは、あの部屋の器たちに厚く積もった灰色の埃のつづきである、そのつづきをするためのわたしであることをたしかめようとするかのように、過剰に綴られ、しんとした怒りのような狂気のようなものを帯びてくる。

 

>(埃は)「忍耐の結果なのであり、まったき平和の証人」である、とまで言い切る(リヴォルド)。そればかりではない、積年の「埃」は、「気高さのマントのようなもので、それらの事物に特別の目的と意味を与えている」

 

年末はいろいろな人が会社にやってくる。労災の保険について話をしにやってきた人がいて、かろうし、うつ、じさつ、しんさい、さまざまな説明をとても早口で話して帰っていった。せんそう、とも聞こえたような気がする。

 

自分の関わっていることの、見積もりの幅が広くなってきて、意味が分からなくなって、分かった。「質」という言葉も何度も聞いた。よりどころを外に求めてはふらふらになってだめになってしまうし、何かのために仕事してはいけないなと思う。

クリスマスの灯りと、ときどき、真っ暗な駅や路地。祈ることはもっともっと暗いのだろう。

 

 

ジョルジョ・モランディ?人と芸術 (平凡社新書)

ジョルジョ・モランディ?人と芸術 (平凡社新書)