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自明のDeep River/岡部隆志『聞き耳をたてて読む』

個人的で報酬の高い仕事を後回しにする癖がある。「報酬=お金」と限らない。お楽しみをあとにとっておくほうなのか、それとはちょっと違うのか。

優先順位がこれでいいのかと悩むことはたびたびあって、考えあぐねているときに、地震のニュースを知った。小さいところで考えあぐねず、自分が「これは命に関わること」と直覚するものを優先させるべき、と気付く。「命に関わること=それがあれば生きていけること、それを生かせると思うこと」。

 

「自明のDeep River」という言葉に出会ってはっとした。Deep Riverとは自分のうち深くに流れてやまないもの、(仮に)自分の(仮に)根拠となるものだろう。

>歌われたものたちのDeep Riverが、作者にとっては自明なのだと思われる。自明なDeep Riverとは不思議な言い方だが、要するに作者にとっては、それは既視感によってすでに自分のなかに在ることがわかっていたものだ、ということだ。

>私が短歌を評する仕方はだいたい同じだ。そういう短歌をうたわざるをえない歌人の弱さを見つめようとする。それは、その弱さこそが、おそらくは、その歌人にとっての切実だと思っているからだ。

 

そこに、もちろん浸りとどまるのではなく、それを、利用することだ、と思う。原動力とかいわれるもの。Deep Riverは深い安心の根拠。「(仮)」が付き、この「(仮)」はポイントとも思う。根拠は、ないということ。

 

 

聞き耳をたてて読む―短歌評論集 (月光歌論叢書)

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