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大阪市で働くデザイナーのブログです。ポートフォリオ→https://hiddendesignsite.wordpress.com/

人形劇の座長にインタビューしました。ヨーロッパの路上アート事情も。

路上パフォーマーにはどうやってなるの? 人形劇の座長にインタビュー

大型施設や公園でときどき見かける路上パフォーマンス。あの人たちは、どうやってパフォーマーになったんだろう? 普段はどんなことをしているのだろう?

今回は公園で見かけた路上パフォーマーにインタビューすることができました。人形劇終了後にタップダンスやヴァイオリンを見せてくれ、小さな薔薇の花を子どもたちに配っている姿が印象的でした。

 

普段は30分の人形劇をひとりでこなす

インタビューに快くこたえてくださったのは、ピエロック一座の座長、松平こうたさん。チャップリンのようなチョビ髭とニコニコほんわかした印象の方でした。

 

Q.小さい子たちがとても喜んでいたこと、終わってからも人形のつくり方を教えてあげたりしていたのが印象的です。普段はどんな活動をされているのですか?

A.公園でやっていたのは短い劇ですが、幼稚園やお祭り、施設などに依頼を受けて、30~40分程度の人形劇をしています。ライブハウスなどで披露することも多いです。『星の王子さま』や『街の灯』なんかをやります。

 

Q.どうやって路上パフォーマーになったのでしょうか? 弟子に入ったりされたのでしょうか?

A.弟子には入っていません。もともと音楽をやっていて、ギターの弾き語りをライブハウスなどでしていました。小さい頃は内向的でアニメの映画をよく観ていました。

チャップリンも好きで、旅芸人に憧れはずっとありました。チェコプラハの広場で観た人形劇に感銘を受けて、見よう見まねで人形を製作して路上でやりはじめたのが今のスタイルのきっかけです。

路上パフォーマンスの本場はヨーロッパ。武者修行でフランスやスペインの路上パフォーマンスを実際に観に行きました。僕自身も路上でやりました。外国語はとくべつ勉強したわけではないんですが、パフォーマンスの反応をみてコミュニケーションをとっていました。

 

きっかけは東日本大震災

Q.音楽から人形劇へ転向されたきっかけは?

A.きっかけは東日本大震災なんです。そのときも僕は大阪に住んでいたんですが、震災をきっかけに、まわりの多くのミュージシャンの価値観が揺さぶられた時期でしたね。歌うことに敏感になったというか。

僕もそのひとりで、ある層だけに歌いつづけるという表現をやるよりも、みんなが楽しめるようなことはないかなあと考えるようになりました。その結果、幼い頃から好きだった劇の世界とプラハで出会った人形劇の世界がつながったというのが大きなきっかけです。

自分が人のために何もできないという無力感と、その反動が今のスタイルを後押ししてくれました。

 

Q.実際に人形劇をされるようになって変わったことや気づいたことはありますか?

A.道行く人たちがみんな優しいんだなあということに気づきました。人と人っていうのは、楽しいことがあるとすぐに壁をとりのぞいて笑い合えるんだなあと。

こういう時代、なかなか人を信用できなかったりするものですが、それは自分の思いこみなんだってことがわかります。

 

Q.ヨーロッパと日本で観客の反応の違いはありますか?

A.僕は違いがあると思わないんですよ。根っこの部分はみんな同じで、いつも楽しいことをさがしているんだと思います。日本人はちょっとシャイかもしれないけれど、ちょっと人が集まっているのをみると、「何やっているのかな?」って集まってきてくれます。

 

Q.ご自身で上達したなあと思うことは?

技術的な上達については、どうかなあ、うまいこと言えたらいいんですが。路上に出て、自分がやれることを人前でやってみた瞬間から一人前だと僕は思います。人前でやることってすごく勇気のいることなので。一歩踏み出すことって、すごく勇気がいることですよね。えらそうな言い方になってしまって恐縮ですが、「踏み出した人から一人前」なんじゃないかなと思います。

 

Q.思い出に残っていることを教えてください。

A.スペインで人形劇をされているおじいさんがいました。その方と、どうやって人形をつくるのかという話になったときのことです。おじいさんは「One puppet, next one puppet make.(ひとつ人形をつくって、次にもうひとつつくる)」と言っていたんです。

そのときにすごく感動しました。僕もまったく同じ方法だったから。試行錯誤しながら、ひとつ人形をつくり少し改善して次のひとつをつくるという独自の方法でした。

このやり方でよかったんだととても安心したし、こんなふうにずっと人形劇をつづけている人がいるんだと感動しました。ヨーロッパにはそういう世界が息づいていますね。

 

 

おまけ

本場ヨーロッパの路上アート事情!

ピエロック一座さんに、日本ではお目にかかれないような路上アートを堪能することができるスポットを教えてもらいました。人形劇、音楽、ダンス、絵画、写真…そのエリアによってぜんぜん違う路上アートが堪能できます。

 

チェコプラハの旧市街広場

「日本には広場という概念がない」そう。ヨーロッパは街・町の中心に広場があって、そこから歩行者天国に連なっているのが通常。

プラハは世界中から芸術家たちがその気風をもとめて集まる場所です。静かに時が流れ、圧倒的に歴史と文化が生きている場所。

旧市街広場では西ヨーロッパにみられる派手さや華やかさとはまた違った、見たことのないような芸術性の高いパフォーマンスやアートがあるとのこと。アートの真髄を感じとってみたいならここ。

ほかに「イタリア、ローマの広場、スペイン、バルセロナのランブラス通りもおすすめ!」とのこと。朝から晩まで多くの人が立ち止まり、豊かな芸術性あふれるパフォーマンスやアートを楽しんでいるようです。

文化を肌で感じることができる、ヨーロッパの路上パフォーマンス巡りの旅もいいかもしれません。

 (記・とみいえひろこ)

 

 

ピエロック一座ホームページ

 

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